◆予約受付中◆12/15 書籍「代替タンパク質」発刊記念セミナー3日目(昆虫食・昆虫飼料)開催!
エントモ代表の松井です。
11月末に書籍『代替タンパク質の現状と社会実装へ向けた取り組み』が出版されます。当社代表は昆虫食の章【第6章】の第1節(25P)を担当しました。
書籍の発刊記念セミナーが4日開催されます。当社代表は3日目の昆虫食がテーマの日に講師として登壇します。
Contents
発刊記念セミナー4日間
1日目 12月 2日(木) 9:30-12:00 総論
2日目 12月14日(火) 9:30-15:55 培養肉・細胞農業
3日目 12月15日(水) 10:30-16:15 昆虫食
4日目 12月16日(木) 10:30-16:55 植物・藻類由来のタンパク源
3日目の12月15日(水) 昆虫食セミナーの内容
★第1部 10:30-12:00 株式会社昆虫食のentomo 松井 崇 氏
『昆虫食の概要・法律から嫌悪感の理由、昆虫食の未来まで
~歴史・文化形成や学問から紐解く~』
■はじめに:
国連が2013年に昆虫食と昆虫飼料を推奨して以降、先進国でも昆虫食が注目されている。人類は古代から昆虫を食べてきており、現在でも約20億人が昆虫を食べている。しかし現在では日本を含む多くの先進国では昆虫は嫌悪感の対象となっている。日本ではかつては昆虫食文化があり、三宅恒方氏による大正8年の報告書『食用及薬用昆虫に関する調査』によると、全国で55種類の昆虫が食用昆虫として、123種類の昆虫が薬用昆虫(漢方)として用いられていたそうである。しかし現在では昆虫食文化は衰退し、長野県など一部の地域を除いて昆虫食は嫌悪の対象となっている。これから昆虫食文化は再び復活するのだろうか?
「歴史」を学ぶと「未来」が予測できる。本講座では、人類の歴史と食物の傾向、日本の伝統的な昆虫食文化や薬用昆虫(漢方)の歴史を振り返ることで、俯瞰的な視点から昆虫食や「代替タンパク質」の未来について予測したい。
■本セミナーで習得できること:
昆虫食と薬用昆虫(漢方)の基礎知識、食文化の知識、SDGs
■ご講演プログラム:
※当日は1.~3.を中心に解説致します。
4.以降はお時間が許す限りの解説となりますのでご了承ください。
1.昆虫食の概要と歴史
1.1. 霊長類の食性の傾向と昆虫食
1.2. 人類の食文化の形成と昆虫食文化
1.3. 途上国の肉の需要増加は人類進化の歴史が原因?
1.4. 日本の伝統的な食用昆虫と薬用昆虫(漢方)
1.5. 昆虫の味がエビ・カニと似ている理由
2.昆虫食への偏見・嫌悪感の理由
2.1. 先進国で昆虫食が嫌われるのは経済合理性があった
2.2. 昆虫への嫌悪感を脳科学と心理学の観点で解説
2.3. 昆虫食への偏見をなくすには
3.昆虫食が注目された理由と経緯
3.1. 国連が昆虫食を推奨、食用だけでなく飼料や肥料にも
3.2. 昆虫の栄養価
3.3. 食料危機やタンパク質危機は起きない
3.4. 危機を煽る広告プロパガンダのテクニック
3.5. 昆虫食の普及で食文化や生活水準がより豊かになる
※以下はお時間が許す限りの解説となります。全て解説できない可能性もございます旨ご容赦ください。
4.昆虫養殖
4.1. 養殖に適した昆虫の条件
4.2. 昆虫はエサが変わると味も香りも変わる
4.3. 欧米で進む昆虫食の法整備
4.4. 日本の昆虫食の法律
5.昆虫食の加工方法、製品化
5.1. 日本と世界の伝統食の加工方法
5.2. 欧米の昆虫食製品の事例
5.3. アレルギー表示などの規格
6.昆虫食の未来
6.1. NASAやJAXAも昆虫を宇宙食として研究
6.2. 昆虫食と災害食
6.3. 昆虫食の市場規模は指数関数的に成長
6.4. 昆虫食の新たな概念と用語が誕生
<質疑応答>
★第2部 13:00-14:30 エリー株式会社 梶栗 隆弘 氏
『「蚕」原料の昆虫食「シルクフード」の開発と展開
~日本発の代替タンパク質の創出~』
■はじめに:
近年、環境意識の高まりを背景に欧米中心に多くの昆虫食事業者が誕生している。当社は、昆虫の「蚕」を原料とした食品『シルクフード』の研究開発を進める昆虫食スタートアップである。本講演では昆虫食が注目される背景と市場及び業界傾向、そして蚕を用いるエリー株式会社の取り組みについて紹介する。
■本講演で習得できること:
・昆虫食が注目される背景
・昆虫食の市場動向、業界地図
・昆虫食開発
・蚕の特徴
・エリー株式会社の取り組み
など
■ご講演プログラム:
1.昆虫食が注目される背景
2.昆虫食の市場動向、業界地図
3.昆虫食開発における課題
3.1 量産技術の開発
3.2 心理的抵抗感の軽減
3.3 おいしく、汎用性の高い昆虫原料の開発
4.「蚕」の特徴とエリー株式会社の取り組み
4.1 養殖的な視点からの特徴
4.1.1 量産化と世界最高水準の研究知見
4.1.2 未活用農作物の活用によるタンパク質生産モデル
4.2 食品素材視点からの特徴
4.2.1 加工のしやすさとクセの少ない風味
4.2.2 健康機能性・栄養素
4.3 「シルクフード」のこれまでとこれからの展開
<質疑応答>
★第3部 14:45-16:15 愛媛大学 三浦 猛 氏
『飼料としての昆虫の機能性と今後の展望』
■はじめに:
近年、昆虫は食料・飼料資源として着目されている。本講座では、昆虫の飼料原料としての特徴および性能、昆虫が有する動物に対する機能とその利用について紹介する。
■本講演で習得できること:
・昆虫ミールの養殖飼料原料としての特徴と性能
・昆虫に含有する動物に対する機能とその原因物質
・昆虫機能性物質の作用機構
・昆虫機能性物質の養殖への利用
・昆虫飼料の将来展望
など
1.昆虫飼料化の背景
1)飼料原料に昆虫ミールを使用する理由
2.昆虫ミールの魚類用飼料原料としての特性
1)昆虫ミールの特徴および使用に際する問題点とその対策
3.昆虫ミールの機能性
1)昆虫機能性の発見の経緯
2)機能性物質の単離同定
3)機能性物質の分子作用機構
4.機能性多糖:シルクロースの魚類への作用
1)カイコ由来機能性多糖シルクロースの養殖魚介類への作用
2)シルクロースの使用例
5.飼料原料としての昆虫の機能性の意味
6.昆虫飼料の将来展望
<質疑応答>
◆告知◆4/23(金)オンラインセミナー「産業化を意識した昆虫食の最新動向および可能性と課題 」 書籍で紹介されました!(『みんなで調べよう・考えよう!小学生からのSDGs丸わかりBOOK 』) 【専門家コメント①】日本における昆虫食への関心の高まり(昆虫料理研究家の内山昭一先生からコメントを頂きました!) ◇報告◇5/15-18 第2回昆虫食と昆虫飼料の国際会議「The 2nd International Conference “Insects to Feed the World” (IFW 2018)」に参加してポスター発表をしてきました。 ◆予約受付中◆5/5 親子向けに昆虫食試食イベントを開催!