2017-11-03

【専門家コメント⑤】昆虫食がご専門の松井欣也准教授からコメントを頂きました!


松井欣也准教授
東大阪大学短期大学部 実践食物学科 学科長
専門分野:給食管理、重症心身障害児(者)の栄養管理、災害時の栄養管理、昆虫食

http://www.higashiosaka.ac.jp/about/teacher/matsuikinya/
http://www.higashiosaka.ac.jp/college-magazine/interview012/

2013年5月にHuisらが国連食糧農業機関(FAO)より発行した報告書「Edible Insects-Future Prospects for Food and Feed Security-(食用昆虫‐食料及び飼料の安全保障に向けた未来の展望)」(以下FAO報告書)は、日本においてもテレビや新聞など各種メディアに取り上げられ、昆虫が食料として有望であることが広く人々に周知されることとなった。

しかし、我が国では、昆虫食文化の残る長野県や内陸地方以外では「昆虫は食べ物」という認知度は低下している。

FAO報告書によると、世界では2,000種以上の昆虫が食され、昆虫食を伝統文化としてもつ人は少なくとも20億人はいるとされる。昆虫は魚や肉と比べ、良質なたんぱく質や食物繊維のほか、ミネラルやビタミンも豊富に含まれており、栄養価の高い食材といわれている。

昆虫は、国際的に食品として管理の対象に組み込まれていないのも現状であるが、食用昆虫を将来の新規食品と位置づけ、新しい国際基準の枠組みを定めていこうとする試みが世界で進められている。

今後、養殖可能、身近に採集できる食用昆虫を選定し、その栄養成分を明らかにすることで、昆虫食の普及に努めながら、栄養学、調理学、飼育学、利用学などの多様な観点から、体系的な「食用昆虫学」の構築を急ぎたい。

是非!シェアをお願いします(^^)
関連記事